- いろいろな集客方法を試したけど反応がない!
- オープンして時間が経つけど顧客が集まらない!
こんな悩みを抱えている中小企業、零細企業も多いのではないでしょうか?
「集客」とは、商品やサービスを提供するビジネスにおいて、「実店舗や自社のWebサイトに人を呼び込むこと」。
しかし、誤解も多いのです。
「アクセスが多い=売上になる」
これは間違いです。
今回の記事では、集客力アップにつながらない失敗例と成功するためのポイントを解説します。
集客力とは?
集客とは、自社のサービスを利用する「顧客を惹き付ける」ことが目的となります。
商品やサービスを購入してもらう際には、ウェブサイトに訪問するだけでは不十分です。
店舗型の場合は、ウィンドウショッピングのお客様が増えるだけでは一歩足りません。
つまりは、集客力とは、「自社の商品やサービスを利用してくれる見込みがある人を集める力」といえるのです。
集客力が求められる理由
集客力が重要な理由を簡単にいえば、売上の改善につながるから。
売上=客数×客単価。
つまりは、
平均顧客単価が高いと、少ない顧客でも売上は大きくなります。
客数が多いと、少ない顧客単価でも売上は大きくなります。
まずは自社の商品やサービスの魅力を知ってもらう。
いきなり、試しに利用してもらう(新規顧客になってもらう)は間違いです。
新規顧客を増やす方法
地域密着でポスティングされるチラシや地方紙媒体も集客施策として有効です。
しかし、「購買回数」を増やすには、チラシでは限界があります。
何故でしょうか?
人は、飽きてしまうのです。
- 新鮮さが薄れる。
- 毎回出ていると関心が薄れる
このような流れが進むと客離れが加速します。
リピーターを増やす方法
限られた予算と人員でリピーター(再来店、再購入)を増やすにはどうすればいいのでしょうか?
他社を真似るなら、
- ポイントカード
- メールマガジン
- SNS(LINE)でつながる
等が一般的です。
しかし、多くの人が、いろいろな店舗で会員カードや友だち申請をしている時代。
「管理がめんどくさいから」
「また今度」
などといって、断られるケースも増えています。
限られた予算や人員で、こきゃくすうと購買回数を効率的に高めるのは簡単ではありません。
成果につながらない集客方法
- 数にこだわる
- 見込み客から顧客化への道のり
- リピーター戦略が不十分
順に解説します。
数にこだわる
「集客=Webサイトのアクセス数」
これは大きな間違いです。
そもそも見込みがない人にチラシをばらまいても経費の無駄。
重要なのは、「自社の商品を必要としている人に届けること」
簡単にいえば、「見込み客にアプローチする」
その先には、リピーターになってもらうための独自の戦略を立てる。
この時の戦略をトライAndエラーで複数のパターンを用意することが大切です。
大事なのは、お客様を飽きさせない戦術です。
見込み客から顧客化までの道のり
見込み客とは、商品やサービスの存在をすでに知っている人であり、興味を持ってくれている人のこと。
しかし、すぐにその商品が欲しいと思っている人ばかりではありません。
- いずれ欲しいと思っている。
- 買い替えの時期を検討している
- どうしようか迷っている
上記のような悩みに対して、必死になると失敗する。
例えば、
- 追い電をするテレアポ戦術
- 無料セミナーを開催する
- チラシを届ける
このような戦術は、商品のニーズや購入頻度によって、効果に差が出やすいので注意が必要です。
リピーター戦略が不十分
新規顧客に対するアプローチ方法はどうするべきか?
- 広告経費がかかるのが心配。
- リピーターになるかどうかわからない
一般的に新規顧客よりも既存顧客のほうが購買単価が上がる傾向がある。
理由は簡単です。
一度利用した顧客には、初回とはまるで異なる「安心感」が芽生えているから。
例えば、
前回購入した商品の関連商品をおすすめできる。
次回に利用可能なクーポンや割引券を配布できる。
こうした戦略を立てることが可能になります。
しかし、この戦略が全くない状態では、リピーターにとっては、お得感がありません。
「何もサービスがないなら、あえてあの店に行く理由もない。」
このような気持ちにさせてしまうのは本当にもったいないのです。
集客力をアップさせる具体的な施策
では何をすれば、集客力をアップすることができるのでしょうか?
具体的な流れは以下のとおりです。
- 見込み客を絞り込む
- ターゲットのニーズや悩みを知る
- 商品、サービスから差別化するポイントを探す
- ターゲット顧客の接触メディアで情報発信
- 集客の効果を振り返りトライ&エラーで調整
順に解説します。
目標をいきなり考えると言われても、イメージができないという会社は多いです。
「新規顧客を何人呼びたいですか?」
「月間売上の目安は?」
サービスの単価が決まっていても実際に質問されると、答えに戸惑うケースも多いようです。
ですから、まずは逆算するなどの意識を捨てましょう。
大事なのは、今の身の丈に合う広告経費を想像する。
これが最初の一歩になります。
見込み客を絞り込む
例えば、
- 年齢
- 性別
- 住所(住まいの地域)
- 学歴
- 職業
- 年収
- 既婚、独身
- 子持ち、子なし
このように、かなり細かくターゲットを絞ります。
具体的は、「東京都内在住の20代大学生で就職決定している人。独身で子供なしの人にスーツを売りたい」
こんな感じで、家族構成や居住地域も完全に絞り込みましょう。
なぜか?
このデータが後にリスティング広告等で配信する時のターゲット選定にも使えるからです。
「どこの誰に」を明確化することが無駄な経費の削減につながります。
ターゲットのニーズや悩みを知る
集客の対象を絞るためには、ニーズを知ることが大切です。
具体的には何を調べるべきでしょうか?
対象は、「悩み」です。
より具体的な悩みを知ることが重要です。
LPOとかヒートマップといったツールを利用する企業も多い。
しかし、そのデータで改善が必要と診断されたとしたら、どういう修正を実行するべきか?
この答えが不足している企業が多いようです。
つまり、机上のデータを分析するだけでは成果は出せないのです。
- 潜在的なニーズを知る。
- 緊急性の悩みを知る。
- インターネットで検索するキーワードを知る。
この3つの段階をクリアしないと次の戦術にはつながらないのです。
商品、サービスから差別化するポイントを探す
「何を伝えればいいのかわからない」という声も多いです。
相手は行動を起こしたいのです。
しかし、予算、失敗したくないという不安、知らないという恐怖感などが行動を妨げる。
では、その壁を超えるにはどうすればいいのでしょうか?
- 品質
- 性能(機能性)
等を打ち出すセールスはもう時代遅れなのです。
例えば、電化製品をイメージして考えてみましょう。
- 世界最小
- 高画質
- 最軽量
こんな文字に購買意欲が高まっていた時期もありました。
しかし、今はもうそれだけでは通用しない時代になりました。
何故でしょうか?
- 値下がりするまで待てばいい。
- 今でなくても良い
- 今ある商品で不自由していない
つまり、買い替えるまでの理由や動機につながらないのです。
ではどうすれば、その商品の価値は伝わるのでしょうか?
簡単な例では、
「使えないと諦めていた機能があることを伝える。」
これは、潜在的なニーズがあったのです。
でも「そういう商品があることを知らない」。
だから諦めていたという状態。
これはチャンスになります。
このように、「いつ・どんなシーンで・どのように使えるのか?」を具体的に伝えることが大切です。
大切なのは、相手に気付きを与えること。
これが悩みに寄り添う広告戦略です。
ターゲット顧客に合わせた情報発信
例えば、ママが子供向けに欲しいと思っている商品をどうしたら知ってもらえるのか?
この答えとして、Web広告で優先するべきは、動画配信系サービスへの発信。
具体的には、YouTubeやテレビCMなどがあります。
どうしてか?
子供と時間を過ごす時、「ながら」作業で商品をアピールすることが認知活動です。
- 商品を知る前に社名を知ってもらう。
- こんな商品があるという存在だけを伝える。
いきなり顧客にするというよりも単純接触効果を狙っていくほうが近道。
見たことがある!
聞いたことがある!
この繰り返しによって、「気になる」という心理が芽生えるのです。
集客効果はトライAndエラー
最初にやってみよう!
うまくいかない!
ではどうすればいい?
ABテストを細かいパーツから調整しましょう。
例えば、
- ヘッダーの画像を変える
- SNSの投稿時間を変える
- リスティング広告のターゲットを絞りこむ
オンラインの集客で最も難しいのは相手の顔が見えないこと。
ウェブサイトに来訪した人数が少ないなら、多くすることも大切。
でも少ない状態でも質が高いとしたら?
この場合は人数を増やすよりもそのターゲットが行動しない理由を考えるほうが重要。
反対にウェブサイトに来訪した人数が多いのに、反応がない。
この場合は、訴求ページの内容を見直すことが大切。
店舗ビジネスの場合
店舗に来店したもらうことで実際に施術等を受けていただきたい。
例えば、美容外科、整形外科、接骨院、サロン、美容院など。
私は美容外科業界で集客担当として10年以上の実績があります。
チラシを見て来店した人とウェブを見て来店した人は悩みが異なります。
ですから、それぞれで訴求する内容は違うのです。
結果によっては、チラシ・DMで訴求する必要がなくなる可能性もあります。
SNSでの集客は何を軸にするべきか?
このターゲット選定が決まらない状態では、運用しても成果に結びつかないことも多いです。
まずは自社の集客力を客観的に分析してもらうことが大切。
これからの時代は、差別化とスピード。
さらには、新規顧客を発掘する作業が求められます。
「潜在客」はどこにいるのか?
1年後、2年後、3年後に来店する可能性がある人たちにどうやってサービスを認知させるべきか?
こうしたシナリオを描くことで成功要因を増やしていきます。
コラム型集客施策は効果はあります。
これは、10年以上前でもコロナ禍でも同じです。
その理由は、相手の悩みに寄り添えるからです。