クレショフ効果とは?見えない部分に想像を膨らませる心理効果

クレショフ効果とは?見えない部分に想像を膨らませる心理効果

映画やテレビドラマなどで、特定の部分を隠したり、ぼかしたりして、視聴者の想像力を掻き立てるような演出がよく使われます。

この演出は、クレショフ効果と呼ばれています。

今回の記事では、

  • クレショフ効果の概要や種類
  • 具体例
  • マーケティングへの活用方法

について解説します。

クレショフ効果とは

クレショフ効果とは

クレショフ効果とは、視聴者の想像力を掻き立てるために、特定の部分を隠したり、ぼかしたりして、視聴者の想像力に委ねる演出手法です。

効果の始まり

この効果は、ソビエト連邦の映画監督、セルゲイ・エイゼンシュテインが、1925年の映画「戦艦ポチョムキン」で使用したのが最初と言われています。

この映画の中で、エイゼンシュテインは、銃撃された兵士の顔を隠すことで、視聴者の想像力を掻き立てました。

より強い印象を与えることに成功しました。

クレショフ効果の種類

クレショフ効果の種類

クレショフ効果には、以下の2つの種類があります。

予告効果

予告効果とは、特定の部分を隠したり、ぼかしたりして、その部分に何があるのか、視聴者の好奇心を刺激する演出手法です。

例えば、テレビドラマ。

犯人が誰なのかを伏せるために、

  • 犯人の顔を隠す
  • ぼかしたりする

等の加工を施すことで、視聴者の好奇心を刺激します。

視聴率を高めることができます。

対比効果

対比効果とは、特定の部分を隠したり、ぼかしたりして、その部分と、他の部分との違いを強調する演出手法です。

例えば、映画。

美しい女性の顔をぼかすことで、その女性の美しさをより際立たせることができます。

クレショフ効果の具体例

クレショフ効果の具体例

クレショフ効果の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 映画やテレビドラマの犯人や被害者の顔を隠す演出
  • CMで、商品の特徴を強調するために、商品の一部を隠す演出
  • パッケージデザインで、商品の魅力をアピールするために、商品の一部を隠す演出

CMにも使われるクレショフ効果の事例

CMにも使われるクレショフ効果の事例

クレショフ効果は、CMでもよく使われています。

例えば、以下のCMでは、クレショフ効果が使われています。

  • トヨタ自動車の「カローラ」のCM
  • ユニクロの「ヒートテック」のCM
  • 資生堂の「マキアージュ」のCM

これらのCMでは、商品の特徴を強調するために、商品の一部を隠す演出がされています。

クレショフ効果が起こる理由

クレショフ効果が起こる理由

クレショフ効果が起こる理由は、以下の2つが考えられます。

人間の認知特性

人間は、目に見えない部分に想像力を働かせ、その部分を補完する傾向があります。

心理的効果

隠された部分に何があるのか、という好奇心や期待感が、視聴者の注意を引く効果があります。

クレショフ効果のマーケティング活用法

クレショフ効果のマーケティング活用法

クレショフ効果は、マーケティングにおいても活用することができます。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • 商品やサービスの特徴を強調する
  • 視聴者の注意を引く
  • 商品やサービスの購買意欲を高める

これらの手法によって、商品やサービスの認知度や売上を高めることができます。

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