- SEOに強いホームページにしたい
- 検索結果で上位に出てくる対策を探している
- 構造化データって何?
社内のWeb担当者になった際、検索エンジンのアルゴリズムや仕組みを勉強する必要があります。
SEO対策の施策を検討する際に、「構造化データ」に注目する動きも高まっています。
今回の話題は、「構造化データ」について、お話しをします。
初心者向けにわかりやすく解説します。
構造化データとは
構造化データとは、HTMLによる記述で、Webサイト内の情報を検索エンジンに理解しやすいようにタグづけしておくことです。
検索エンジンのアルゴリズムも進化しています。
以前なら、HTMLで書かれた文字列を記号として認識していました。
しかし、徐々に、「文字列」を理解するようになってきました。
AIによる学習機能の進化
Googleの検索エンジンにもAIの技術が活用されています。
インターネットのビジネス情報には、さまざまな略語が存在します。
例えば、NAP情報。
NAPとは、N=Name、A=address、P=Phoneと、企業名、住所、電話番号という情報について、機械的にも理解させて、知識として地名や郵便番号なども蓄積させています。
この蓄積技術のことを「セマンティックWeb]と呼んでいます。
構造化データは、「セマンティックWeb」の考え方から誕生しました。
セマンティックWebとは
セマンティックWebとは、W3Cのティム・バーナーズ=リーによって、提唱されました。
ウェブページの意味を扱うことを可能とする標準やツール郡の開発によって、ワールドワイドウェブの利便性を向上させています。
つまり、どういうことか?
Webページには、主にHTML(Hyper Text Markup Language)を用いて記述されます。
このHTMLは、人間にデータを整理してみせるためのものです。
しかし、機械はこのデータの種類や配置などは、ソフトウェアで活用することが困難です。(情報が不足しているためです)
この不足を補い、それぞれが何を意味しているのかを一定の統一されたデータ形式に基づいて記述を行うことで、ソフトウェアでもサイトやページから同種のデータを取得し、比較、統合できるようにしたのです。
この技術によって、さまざまなシステムが自らの必要とするデータを自律的に収集し、組み合わせ、高度で知的な処理を効率に行えるようになりました。
具体的な仕様は、XMLです。
XMLは、WordPressの環境で、SitemapとしてもGoogleが正式にプラグイン(拡張機能)を提供しています。
つまり、この技術仕様自体が、Web上に広く普及する状況になってきたのです。
構造化データのメリット
構造化データを採用するメリットはいくつかあります。
検索エンジンが認識しやすい
構造化データは、検索エンジンのAIのために用意された仕組みと言っても過言ではありません。
「検索エンジン」が理解しやすいということは、それだけ評価を正しく受けやすくなるということです。
検索結果に反映される
この点は、「確実に」とはいえません。
しかし、中には、積極的に仕組みに採用している場面を多くの人が目にしています。
それは、Google Mapです。
上記の検索結果には、先ほどのNAPに関する情報の一部が掲載されています。
住所情報、店舗名などが該当します。
つまり、「銀座 飲食店」で検索をした際には、上記のような結果を排出し、その中には、情報がまとめられているのです。
この仕組みを「リッチスニペット」といいます。
構造化データのデメリット
構造化データもすべてが優れているとはいいきれません。
そもそもその構造化データを実装するためには、専門の知識が求められます。
当然、費用はゼロではなく、その分の技術料「オプション費用」などを支払うことになります。
つまり、少しでも価格を抑えたい人にとっては、知られているから格安で手に入るとは言い切れないのです。
構造化タグの種類
構造化データの一部をご紹介します。
tag | 意味 |
<section> | 見出し |
<article> | 記事 |
<nav> | ナビゲーション |
<footer> | フッター |
上記のようなタグがHTMLの記述の中に存在した際には、速やかにその意味を認識してくれるようになります。
ボキャブラリーとシンタックス
定義と記述方法について、解説します。
定義
定義のことは、ボキャブラリーと呼びます。
構造化データにおいては、「何について」という意味。
定義の規格として、Googleは、「schema.org」を採用しています。
例えば、
タイプ | プロバティ |
人物名 | name |
住所 | address |
電話番号 | Phone |
つまりは、NAP情報は、「schema.org」の定義に従った記述ということになります。
仕様
仕様のことは、シンタックスと呼びます。
シンタックスにおいても、Googleが推奨している対象があります。
それが、JSON-LDです。
つまり、HTMLのどこにでも記述が可能で、かつ1ヶ所で記述できるようになっています。
構造化データの作り方
HTMLファイルに直接使うためには、HTMLファイル専用のソフトが必要です。
実際に開いたHTMLファイルに書かれているコードに、グーグルの推奨する「JSON-LD」で構造化データを<head>内に記述します。
WordPressの場合は、WordPressのテンプレートに適用させるために、専用のタグや関数を用いる場合もあります。
通常のHTML形式
通常のHTMLファイルに記述する場合は、あらかじめ「schema.org」にて、定義されているプロバティ(属性)とバリュー(属性値)だけで大丈夫です。
つまり、「ページURL」「タイトル名」「画像ファイルのURL」、「公開日/更新日」、「著者名」などのボキャブラリーを使います。
上記のような構造化データを依頼するようにすると、業者もきちんと対応してくれるはずです。
記事ページの中では、「パンくずリスト」などの情報もデータに加えて、追記するようにしましょう。
さらに、AMP対応にした際には、AMP HTMLファイルに、別途AMP用の構造化データを記述する必要があります。
実装するコードは、Googleの公式サイトでも案内されています。
他にも、属性においては、@type等を利用することで、ブログ記事について表現することもできます。
WordPress化する場合
WordPressで構築する際には、別途WordPressタグに変換して、構造化データをマークアップします。
しかし、記述をしなくても、構造化データを追加するプラグインもあります。
- Markpu
- Schema
- Business Profile
- WP SEO Structured Data Schema
- SHEMA for Article
などがあります。
もし、納期などの関係でなかなか対応が厳しい状況になっていたら、プラグインでも良いので入れてください。とお願いするようにしましょう。
ツールを使用する方法
他にも、Googleの公式サービスの中には、「構造化データマークアップ支援ツール」もあります。
URLを指定して、その記事テーマとなる内容を構造化データをマークアップすることもできます。
こうした情報をコンテンツ単位やサイト単位でつくっておくことで、結果的に、SEO対策にも有効になります。
しかし、ツールに依存すると、実際にステータスツールでチェックをするとエラーが表示させることもあります。
ですから、依頼をする際に、可能な限り制作会社に事前に相談をしておくことをおすすめします。
構造化データの確認方法
構造化データの有効性を確認する方法も解説します。
いくら記述しても、有効性に問題があると、検索エンジンでは認識されません。
結果的に、検索順位上位表示対策にならないのです。
Googleでは、コードの提供だけでなく、テストをする環境も提供してくれています。
それが、リッチリザルトテストです。
構造化テストツールを使用することで、エラーや警告が確認できます。
エラーがないことが確認できたら、アップロードした記事ページのURLをSearch ConsleでURL検査ツール【旧Fetch as Google】にて、クロール促進することも可能です。
構造化データとSEO対策効果
構造化データを使っても必ず順位が上がるとは言い切れません。
しかし、構造化データを記述しておくことは、クローラビリティの向上に役立つことは間違いありません。
つまり、遅かれ早かれ導入をしたほうが、Googleに評価されやすくなるというのは嘘ではありません。
自社の対策がうまくいかない、どうしても順位が上がらないと思ったら、こうした構造的な部分にも目を向けて、一つひとつ課題を解決していきましょう。
実は、SEO対策とは、地道な作業の積み重ねのほうが重要なんです。
こうした努力の積み重ねが、いずれ、検索順位の上位表示につながると、結果的に、多くのユーザーの目に止まるようになり、売上アップや集客力アップにつながります。
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